紙飛行機
「ホントに!?やったあ!!」
「うん、嬉しいね。シズク♪」
ユウコの存在は、何年間も学校に
来なかったシズクに癒しの
存在だった。
「てかさ、シズク、この傷のこと
なんにも覚えてないの?」
「うっ、うん。怪我をしたのかも
わかんなかったし....」
「そっかあ、まあシズクが無事だった
ことに感謝だ感謝!!」
「うんっ、よかった」
あたし達は、そのあともきゃあきゃあと
ずっと話していた。
シズクにとっては、久しぶりで
とても、楽しかった。
「んでさあ....」
ユウコがしゃべりだそうとした時、
ユウコの肩に誰かがぶつかった。
「ぃたっ!」
「だ、大丈夫?ユウコちゃん」
「っちょっと!前見て歩きなよ!」
「っせーな」
あたし達は、漠然としていた。
だって、初対面の人にここまで
失礼な人はいないだろう。
「...おい。」
突然、ユウコちゃんがものすごく
低い声で唸った。