静かな海の兄き
自分がいた場所
初めて乗る

バイクの後ろ…

でも

全然怖くない…

上手なのかな?


翔は そう思っていたのだが…

宏史は

上手なのではなく

翔を気遣い ゆっくりバイクを走らせていたのだ。

病院を出て

10分程走っただろうか…

宏史は

ゆっくりとシフトダウンをし

バイクを停めた。

宏史の背中から 頭を起こし

目を開いた翔。

学校?

そう

学校のグラウンドが見える場所に

宏史は バイクを停めていた。

「降りれるか?」

ヘルメットをぬぎ

後ろを向いて聞く宏史に

「あ…うん。」

はっと気づき

自分もヘルメットをぬぐと

斜めに停められたバイクを降りた。

翔が降りたのを確認した宏史は

片足で サイドステップを出し

バイクを固定し

自分も降りた。
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