天神学園高等部の奇怪な面々Ⅳ
夕もまた、超常現象には明るい。

何しろ由緒正しい陰陽師一族の末裔だ。

「はう、陰陽師さんっ!」

雪菜にしてみれば夕は天敵とも言える存在。

思わず身を竦ませるが。

「あ、大丈夫よ。夕は害を及ぼさない人外さんには何もしないし、大体家業の妖怪退治って面倒臭いし。ねー?」

夕が言うと、制服のポケットの中から一枚の護符がヒラリと出てきて、瞬く間に猫のような生き物に変化した。

式神と呼ばれる陰陽師が使役する使い魔のようなものだ。

秋雨が西洋魔術師ならば、夕は東洋魔術師といったところか。

「そうなんですかぁ、じゃあお近づきの印に~」

雪菜が例によってカキ氷を出してシロップをかけようとするが。

「あ、私はシロップよりも」

夕はまたポケットから何か取り出す。

「じゃじゃーん♪マイタバスコ~!」

それをカキ氷に、ビンの半分ほど振りかけてしまう。

味覚は少々壊れ気味のようだ。

< 13 / 141 >

この作品をシェア

pagetop