先生と約束

予約をしたあと渡された紙に、
数字が書いてある。

その数字が車にも書いてあり
一緒の数字がその日乗る車となってる。




『えーっと、私のは58だから…
えっ!こんな端っこ?』




私の指定された車は出入口から
随分と離れたところにある。

授業開始まで5分

今日の天気は晴れ

4月といってもこれだけ強い陽射しだとさすがに…暑い

しかも私の場所だけ屋根がなく


干からびそぉ………










『こんにちは』


この陽射しで、ぼーっとしてた私は、
急な呼び掛けにビクッとして
振り返ると昨日の北村先生だった。

『…こ、こんにちは』

『大丈夫?』



何が大丈夫なのか分からず、黙っていると先生の方から話だした。



『この陽射しでやられた?』



と、人差し指で自分の頭を指した


ーや、やられたって…



『ヒドイ顔してたよ』

『…ヒドイって』

『カード貸して』

『…』



昨日あったばかりの人にこんな風に言われて
ムカつきながらも、カードを手渡した。


ヒドイ顔って…
確かに干からびそぉだったし
チャイムが鳴ったのも気付いてなかった。






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