初恋ディジー

「じゃあ、今日の放課後早速頼むな」


LHRが終わった後、実行委員会のスケジュール日程を渡された私は“ハァ”とため息ついた。


「ちょっと麻有っ!」


さくらちゃんと希沙ちゃんが、パタパタと私の元へと走ってくる。


「アンタってば馬鹿じゃないの?!」


「本当にお人よしっ!」


二人から交互にそう言われ

「つい癖で……」

と苦笑いを浮かべると、さくらちゃんが私の手を引っ張って席に座らせた。


「どうせ佐藤に丸くおさめられたんでしょ?!佐藤がアンタのことをじっと見てたの気付いてたし」


さくらちゃんはそう言って、私の頭をコツンと叩いた。

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