各駅停車 ~あなたに会いたくて~【短編】
列車は言うまでもなく、すでに発車してしまっていたので、あたしは次の列車を待たなければならなかった。



遅刻は、ほぼ確実だ。


先生に怒られる。




でもあたしは気にならなかった。


先生の叱り声さえ、あたしの耳には、心地よく聞こえるだろう。


あたしは今日初めて、あの人の声を聞いた。


初めて、あの人と言葉を交わした。



あたしの心に、彼の微笑んだ顔が浮かんできて、あたしの胸はときめいた。




< 20 / 59 >

この作品をシェア

pagetop