各駅停車 ~あなたに会いたくて~【短編】
彼はいつもの席に腰掛ける。


彼のカバンには、あのキーホルダーが飾られている。



あたしたちの座っている距離は、いつもと同じ。


でも心の距離は、ほんの少しだけ縮まったような気がする。






授業の休み時間に、あたしはゆり子にそのことを話した。


「挨拶してくれたんだぁ!よかったね!」

ゆり子は嬉しそうに言った。



「うん!」

あたしは元気よくうなずいた。


「じゃあ、次は玲奈から話しかける番よ。」

ゆり子はあたしの肩をぽんっとたたいた。



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