幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
サラマンダーは面白がるように言い残して、タペストリーの中に消えた。


部屋の中は薄暗くなった。

暖炉の炎だけが、灯のように室内を照らしている。


「アレクサンドラ」

ホークは妻の花びらのような唇にキスをした。

それから、滑らかな喉にも。


「ホーク? ……お帰りなさい」

眠そうな声が言った。


「ベッドへ行こう、アレクサンドラ」

ホークは妻の喉に囁いた。

「わたしをお前の恋人にしてくれ、春の女神」


「いいよ」

若き伯爵夫人はクスクスと笑った。

「あなたの理性を全部吹き飛ばしてあげる」




外では、今年初めての雪が降り始めていた。




  ―― fin ――





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