そして、今日も好きなんだ
きっと、君たちは鈍感者同士だから、惹かれ合う。
でも、だからこそすれ違うんだろう。
本当に損な役回り。
けど、嫌いじゃない。
神様が僕に与えた“罰”なんだと思うから。
「君たちはすれ違っているだけだよ、ほんの少しね。」
こんな手助け、しなきゃならないなんてな。
「君は、あいつに『好き』って言っておいで?」
じゃないと、あいつは気づかない。
こんなに君が想っていることにすら。
「……あたしっ!」
彼女は、僕の言葉の意味を、自分できちんと考えて、答えを見つけたようだった。
それが、嬉しくて。
悲しい。