【完】無愛想彼氏
チャイムが鳴り、俺は自分の席へと戻った。
昼休み、堤に話しかけてみる。
「堤」
「は、は、はい!!」
「…」
「ご、ごめんなさい…」
「ふっ。あのさ、審判の事なんだけど」
「え、ぁ、」
「ペア、よろしく」
「う、うん!! よろしくお願いします!!」
堤は、嬉しそうに笑った。
…笑った顔、初めて見たかも。
そんな事を思いながらも、桃嘉と一緒に屋上に行った。
「堤さん、なんだって?」
「ぇ、あぁ、よろしくって」
「…そっか」
「…あんさ、堤とやって欲しくないんなら言っていいぜ。
間宮とかに無理矢理でもやってもらうから」
「ぁ、そ、そうじゃないの…。そりゃ、あたしができれば、って思うし…。
他の女の子とペアは、しょうがないし。
堤さん以外の女の子とやっても文句言わないよ?
だけど…ただ、ちょっと…」
「??」
「堤さん、
蓮の事好きなのかな、って…」
──は??