――Special☆Summer――


それからしばらく、
お互い何も言わず、
ただただ抱き締めあっていた。


いつもなら五月蝿い蝉の鳴き声も、
心地よく感じた。



………。



「……あ!!!!」


思い出した。


『うぉっ!
……なんだよ。』

「倒れたんでしょ?!!!
大丈夫なの?!!!!!!!」


私がそう問いかけると、


『あぁ。』


と、思い出したように呟いて、



『あれ、和花病だから。』


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