ROSE~AI (ノンフィクション
アタシが中学に上がると同時に、母はアタシを連れて家を出た。


表向きな理由は、暴力的な父から逃れる為。


でも本当は違うけど。


転校先の中学で、すぐに仲良くなったのが大和。


人懐っこくて明るくて、アタシにない物を全て持ってる様な男の子だった



いつの間にか好きになってて・・・今考えたらそれがアタシの初恋だ。

大和もアタシを好きだと言った。

それが凄く嬉しかった。


でもそんな幸せも、長くは続かなかった。



大和が家に来る日、母はちょうど出掛けて居て、アタシはソワソワしながら大和を待ってた。


ふいに呼び鈴が鳴る。

大和だと思い込んで、ドアを開けたのが間違いだった。


ニヤケた顔の男が、ズカズカと部屋に上がり込む。


母の新しい男だった。


わけもわからない間に押し倒される。


必死に抵抗をしても、力では勝てなかった。


ボカボカ殴られて、唇が切れる。

どうしてアタシはいつも殴られるんだろう。


こんな状況なのに、ぼんやりとそんな風に思ったのを覚えてる。


息のかかる距離で、アタシに囁く。


「いい子にしてたらすぐ終わるから。」


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