Hands -繋いだ手と手-
繋いだ手と手

解けないようにと


軽く何度も握り返してたのにな…


どこで解けた?


繋いだ手と手




君が離した……



『意味わかんねぇ…』


急に何言い出すんだよ…

何が不満なわけ?



俺はおまえが好きなのに……




「…ならもういいよ…」


大きな君の目が、よりいっそう大きく開いて瞬いた刹那…
きらきら光る涙がビー玉みたいにこぼれ落ちた


『っ…』


「終わりだね…」


『…そーだな。』


売り言葉に買い言葉
言った時の俺はどこかで自惚れていたんだ…


君は俺を好きなんだって


「別れよう…バイバイ。」



遠ざかる君の背中を見つめながら、
この状況をまだ、甘くみていたんだ…


『…雪……寒いはずだな…』





寒いのは雪のせい?


雪の降る寒いあの日…








自分の過ちに気づきもせずに




俺は君だけを傷つけたね…
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