本当の僕を愛して?


目を覚ますと…


九条が覗いていた…

「ここは…??」

病院…??

『迪流!?無事だったのね!?』

何を言って━━━━…

『落ち着いて聞いて…迪流。南波埜択は…死んだわ…』

「何を言って…」

『信じたくないだろうけど、南波は貴方の下敷きになったせいか…即死で…迪流も…もぅ少しで…』

九条は泣きだした。
でも何故、死んだのは僕と言う事に…??




まさか…━━━━━━━!?


胸ポケットの生徒手帳!?


兄さんはいつも持ち歩かないし、僕はいつも胸ポケットに…

持ち物がそれ以外に何もないからちゃんと特定できなかったんだ…

『貴方が生きてて良かった……』

九条が口を開いた。

『埜択はしょうがないわよ…貴方を守ったんですもの…』


僕にはどうも、九条の言葉が
生きていたのが兄さんで

“よかった”

と言っているようにしか
聞こえなかった。




なら…いいさ…

僕が生きてる事で
がっかりするくらいなら…


演じるよ…


君の好きな…


迪流に━━━…


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