海までの距離
そっか、Lilyは来週東京でツアーファイナルがあるんだった。
Lilyを追っ掛けている白乃さんと要さんが、そこに行かない訳がない。
それにしても、暁葉さんは仲間内で唯一のOLさんだけあって、皆より随分多忙みたいだ。
短大生の有磨さんや白乃さん、フリーターのレナさんや要さんは、時間の融通が利いてるもん。
京さんも、キャバクラ嬢だし。
社会人になったら、私もライブに行きにくくなるのかな…。
「そんな訳で私と二人だけど、いいかな?」
「勿論です!」
「チケットは私がもう持ってるからさ」
「じゃ、今、チケットの代金払ってもいいですか?」
「有り難う。三千五百円ね」
私が財布を出す。
有磨さんにお金払ったら、財布の中には千五百円しか残らない。
あーあ、また金欠だ。
「それと、来週は制服じゃなくて私服でおいで」
「え?」
有磨さんの服装の指定に、頭の中に疑問符がポンと浮かぶ。
私が首を傾げると、有磨さんは「うーん…」と少し躊躇って、
「…まだ未定だから何とも言えないんだけど、もしかしたらそのまま打ち上げに行くかもしれないから」
Lilyを追っ掛けている白乃さんと要さんが、そこに行かない訳がない。
それにしても、暁葉さんは仲間内で唯一のOLさんだけあって、皆より随分多忙みたいだ。
短大生の有磨さんや白乃さん、フリーターのレナさんや要さんは、時間の融通が利いてるもん。
京さんも、キャバクラ嬢だし。
社会人になったら、私もライブに行きにくくなるのかな…。
「そんな訳で私と二人だけど、いいかな?」
「勿論です!」
「チケットは私がもう持ってるからさ」
「じゃ、今、チケットの代金払ってもいいですか?」
「有り難う。三千五百円ね」
私が財布を出す。
有磨さんにお金払ったら、財布の中には千五百円しか残らない。
あーあ、また金欠だ。
「それと、来週は制服じゃなくて私服でおいで」
「え?」
有磨さんの服装の指定に、頭の中に疑問符がポンと浮かぶ。
私が首を傾げると、有磨さんは「うーん…」と少し躊躇って、
「…まだ未定だから何とも言えないんだけど、もしかしたらそのまま打ち上げに行くかもしれないから」