海までの距離
秋の日はつるべ落とし、図書室の窓が夜に真っ黒に塗り潰される頃、お腹が空いて席を立つ。
財布だけ手にして、玄関にある自動販売機まで向かった。
薄暗い玄関は不気味だ。
私は紙パックのコーヒー牛乳を買って、ストローを差した。
あーあ、もう外が真っ暗。
もう1時間くらい勉強したら帰ろうかな。
そう思いながらストローに口をつけたその時、見覚えのあるワゴン車が校門の前に停まった。
いや、でも、まさか…。
「んんんんー…?」
目を凝らして車を見つめると、運転席から人影が滑り降りてきた。
細い人影はずんずんとこちらに近づいてきて、もしかして不審者?なんて思うと同時に、
「真耶ちゃん!真耶!」
人影が喋った。
…人影じゃない。海影さんだ!
「海影さん!?なんで!?」
危うくコーヒー牛乳を落とすかと!
私は内履きのまま外に出て、海影さんの方に駆け寄った。
「さっき新潟着いて、皆は今自由行動してるとこ。俺は荷物を実家に運ぶとこ」
「なんでうちの高校に!?」
財布だけ手にして、玄関にある自動販売機まで向かった。
薄暗い玄関は不気味だ。
私は紙パックのコーヒー牛乳を買って、ストローを差した。
あーあ、もう外が真っ暗。
もう1時間くらい勉強したら帰ろうかな。
そう思いながらストローに口をつけたその時、見覚えのあるワゴン車が校門の前に停まった。
いや、でも、まさか…。
「んんんんー…?」
目を凝らして車を見つめると、運転席から人影が滑り降りてきた。
細い人影はずんずんとこちらに近づいてきて、もしかして不審者?なんて思うと同時に、
「真耶ちゃん!真耶!」
人影が喋った。
…人影じゃない。海影さんだ!
「海影さん!?なんで!?」
危うくコーヒー牛乳を落とすかと!
私は内履きのまま外に出て、海影さんの方に駆け寄った。
「さっき新潟着いて、皆は今自由行動してるとこ。俺は荷物を実家に運ぶとこ」
「なんでうちの高校に!?」