2番目の恋人


「し、詩織……?」


そんな詩織の表情と雰囲気に、不安が浮かぶ。



「あのさ……言いにくいんだけど……。その八神、朝から噂の的だよ」


「……え?」



噂……?



「あっ、でも噂は噂だし!別に気にする事は…「教えて……」


「え?」


「どんな噂なの?」



噂は噂。


あたしはそういうの気にしないタイプだと思ってたけど、好きな人のことになると別みたいだ………



「その……八神が女と抱き合っていて、しかもホテルに入っていったって……」


……え


彼女?


それとも……



「ねぇ、それっていつ……?」


「昨日の昼過ぎって……莉緒っ!?」



あたしは教室を飛び出した。


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