2番目の恋人


「莉緒……」


「な、なによ」



うつ向いたまま、呟いた。



「ちょっとこっち向いて……」



「さ…皐?」



ちょっと低くなった声に少し顔を上げて、皐み見上げた。



「ありがとな……」


「………え?」



“ありがと”



そう言った皐の瞳は、凄く悲しい瞳だった。



そっと頬に伸びてきた冷たい手に、体が少しビクッと動いた。



「今日は凄く楽しかった。」


「うん……」


「これでもう思い残すことはないよ。」



……え。



「行きたいところにも行けたし。したいことも出来た。」


「そ、そんなの……これからもっと行けばいいじゃん。」



そんな風に最後みたいな言い方しなくても……



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