私と彼の歩く道
「間に合った~」
息が切れ切れになりながら、何とかギリギリの所で教室に着いた。
「ちょっと香織、あいつ何だったの?」
席に着いた早々、後ろにいる優子が話しかけてくる。
「何の意味もなかったみたい」
「え?そうなの?迷惑な奴」
「でしょ?」
こんな風に、郁斗を悪く言う事に、ちょっとだけ罪悪感がある。
そんな気持ち、持ちたくないのにな…。
はぁ…。
また、ため息が出ちゃった。
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