記憶のパズル
「……あれ?岡崎さんは?」


「…これから。この先の公園で待ち合わせ…。いつものことだけど、知らない?」




ううん、と首を左右にふる岡本。


信号が青になってみんな歩き出す。


勿論、俺たちも歩き出した。



隣で岡本が「うーん」と唸っている。


……どうしたんだ?



「……じゃあ先に行ったほうがいいかな……」


「え?」


「じゃ、また後で!」




最初の独り言(にしてはでかい声だったけど)は聞こえず、聞き返したが岡本はまた走って前に行ってしまった。


……本当、なに。




「陽!」




俺が岡本の走って行った方をボーっと見ていると早苗が走ってこちらに寄ってきた。


朝っぱらからよく走るな…。2人とも。
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