記憶のパズル
俺はいまだに教卓の横で黙ってクラスの光景を見ていた。


が、しびれを切らした俺は先生に訊ねた。


「あの、俺の席は?」


「ああ、すまない。さっきの席の隣だ」


「はい」



俺は足を進め、席に座った。



俺の右隣は女子生徒。


「よろしく」


「あ、よろしく」


しっかりしてそうな生徒だ。
なんて言うか、頭良さそう…。



俺の左隣はさっき指名された席。

名前からして女子生徒。
ま、明日会えるだろう。



「ホームルーム終了」



先生が教室から出ていき教室内が騒がしくなる。



すると、俺の席の周りに人が集まってきた。
担任の息子の人も。



「質問ターイム!」




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