先生と個人授業と恋愛事情
そんなふうに考えていると蒼が母親から送られた手紙を父親からのものを見つめていた。
「父親からの手紙だけということはこの人も片親の育ちだったのかもしれないな」
蒼は悲しそうな瞳で見つめていたので葵は声をかけることができないままだったが冬夜が肩を叩いていた。
「蒼兄これを見ていると片親って俺と蒼兄だけじゃないって改めて思わないか?
不謹慎かもしれないけど俺は片親であることに誇りを持っているし蒼兄も同じだけど何か違うよな」
葵はそれをきいて立ち去るしか道がなかったが葵がいたことに蒼が気がつかないはずがなかった。



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