先生と個人授業と恋愛事情
それぞれに目標があってそれを越えるためには皆考えがあるということだった。
「俺が何で小児科医じゃなくてコックの道に進んだかをききたいなんて珍しいね葵ちゃん。
俺は試験に対する点数が足りなくてダメだったけど俺には料理があったから親は共働きでいつもそーちゃんの家でやり方を教わったんだ。
だから俺には人を笑顔にする料理があるんだから小児科の先生じゃなくても皆においしい食事を用意する人になれるってわかったんだ。
俺には俺のやり方で皆に笑顔をわけて楽しませる俺の料理人の人生があったんだ」
風馬にはどうやら挫折から自分の目標を見つけるという形でも彼らしい気持ちを初めてきいた気がした。



< 175 / 218 >

この作品をシェア

pagetop