飛べない黒猫
風が出てきた。
カーテンが大きくなびいて、机の上のメモ帳がパラパラとめくり上がった。
この時期、日中は夏を思わせる天候だが、夜になると肌寒いくらいに気温が下がる。
パソコンに向かっていた蓮は、キーボードを叩く指をとめ、ぐっと背筋を伸ばした。
そして、指の腹で目頭を押し、首をゆっくり左右に傾ける。
後は、データーを圧縮して依頼先にメールで送信すれば、今日の仕事は完了する。
蓮は机の横にある、小型の冷蔵庫の前にしゃがみ、中から缶ビールを取りだした。
「はい、お疲れ!」
しゃがんだままの姿勢で、缶をあけ一気に喉に流し込む。
依頼の仕事が完了すると、蓮が必ず行う御褒美の祝杯だ。
パソコンの前に戻り、ビール片手に器用にメールの文章を入力し、圧縮したファイルを添付して送信する。
メールが数件届いていた。
…ん?
真央からのメールもあった。
真央が話せるようになってから、メールのやり取りは少なくなっていた。
しかし、仕事が不規則で部屋にひきこもりがちな蓮は、一緒に住んでいても、ゆっくり話しが出来ない事も多い。
そんな時、真央は時々メールを送ってくる。
内容は、やはり他愛ない日常のこと。
庭の花の事や、クロオの様子、最近読んだ本のあらすじ(感想は書いてこない、決まってあらすじ。読み手の気持ちによって感想は変わるし、あてにならないから感想は言わないの一点張り。)など。
【件名】クロ魚(くろうお)もびっくり!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真央魚(まおうお)がっ!!
夏を待てずに、ビキニです。わぁお
クロ魚・真央魚は蓮が制作した、真央のパソコンの壁紙ペット。
季節にあわせて、チョットした変化を楽しめるように内緒でデーターをセットしてあるのだ。
カーテンが大きくなびいて、机の上のメモ帳がパラパラとめくり上がった。
この時期、日中は夏を思わせる天候だが、夜になると肌寒いくらいに気温が下がる。
パソコンに向かっていた蓮は、キーボードを叩く指をとめ、ぐっと背筋を伸ばした。
そして、指の腹で目頭を押し、首をゆっくり左右に傾ける。
後は、データーを圧縮して依頼先にメールで送信すれば、今日の仕事は完了する。
蓮は机の横にある、小型の冷蔵庫の前にしゃがみ、中から缶ビールを取りだした。
「はい、お疲れ!」
しゃがんだままの姿勢で、缶をあけ一気に喉に流し込む。
依頼の仕事が完了すると、蓮が必ず行う御褒美の祝杯だ。
パソコンの前に戻り、ビール片手に器用にメールの文章を入力し、圧縮したファイルを添付して送信する。
メールが数件届いていた。
…ん?
真央からのメールもあった。
真央が話せるようになってから、メールのやり取りは少なくなっていた。
しかし、仕事が不規則で部屋にひきこもりがちな蓮は、一緒に住んでいても、ゆっくり話しが出来ない事も多い。
そんな時、真央は時々メールを送ってくる。
内容は、やはり他愛ない日常のこと。
庭の花の事や、クロオの様子、最近読んだ本のあらすじ(感想は書いてこない、決まってあらすじ。読み手の気持ちによって感想は変わるし、あてにならないから感想は言わないの一点張り。)など。
【件名】クロ魚(くろうお)もびっくり!
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真央魚(まおうお)がっ!!
夏を待てずに、ビキニです。わぁお
クロ魚・真央魚は蓮が制作した、真央のパソコンの壁紙ペット。
季節にあわせて、チョットした変化を楽しめるように内緒でデーターをセットしてあるのだ。