Rose of blood *short story*
顔を上げようとしないローズの顔を両手で包み、そっと上を向かせた。



『…泣かないで』

「好きッッなの…わたッしも、シエルのことが大好きッッな、のッッ」



涙を堪えながら必死に想いを伝えてくれるローズ。


ローズを抱きしめると薔薇の気高く優しい香りがした。



『こんなに幸せな気持ちになったのは初めてだ…ローズ…愛してる、誰よりも君を……』

「私もッッ誰よりも、シエルッを愛してるッッ…」



少し体を離し俺たちは口付けを交わした。


ローズと一緒にいるだけで癒される。


ローズに触れると安心する。


唇を重ねると幸せな気持ちになる。



絶対に君を離したりはしない。


絶対に……。






fin.
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