欲望チェリ-止まらない心
そんなあたしに


「で、結果はどうだったの?」


萌菜ちゃんが聞いた。


「え?!も、もちろんそんなの行かなかったに決まってるじゃん!」


あたしは両手をブンブン振って力一杯否定する。


行かなかったに決まってるよ!


というか…


結果的にはあの人に助けられたようなもんだけど。


そして、あたしは彼を思い出した。


あの冷たい目に低い声。


助けられたことには感謝しなきゃだけど…


それにしても、あんな言い方しなくても良いじゃん!


もっと優しくしてくれたっていいのに…


あたし、あんな怖い人初めて見た。





その時


萌菜ちゃんがボソッと何か呟いた。


「え??」


あたしは我に返って萌菜ちゃんに聞き返す。


「ううん、なんでもないよ~?三咲に何もなくて良かったぁ」


萌菜ちゃんはニコッと笑う。


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