欲望チェリ-止まらない心
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「三咲、ここ間違ってるよ」


数学の問題と向き合うあたしのノートに、ひー君が指を伸ばす。



「え?あ…ほんとだ」


あたしは慌てて消しゴムを取り出した。


そんなあたしにひー君は小さく笑うと顔を寄せた。


「惜しいけど、ここはこの公式を使うんだよ」


ドッキン…!


間近に迫るひー君の横顔。


ひー君は間違えたあたしのノートに、正しい式を書いていく。


綺麗な文字。


細いシャーペンの先がするすると動き、魔法のように答えが導き出された。


「スゴいっ///さすがひー君!」


ひー君の手にかかると、どんな難問も簡単な問題に感じるから不思議。


「なんで間違えたんだろ~?」


「大丈夫。三咲もちゃんと成長してるよ」


「それはひー君のおかげだよ!」


あたしの言葉にひー君は優しく微笑んだ。




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