欲望チェリ-止まらない心
「ん、今の感じでも、もちろん可愛いよ。でも三咲には、もっと似合う色があるよ」




「………え?」




半目のあたしに、ひー君は小さく笑う。


「今度、一緒に行こうか…三咲に選んであげるよ」


ひー君はそう言うと前を向き直した。


「あ…うん…」


って……


キスは勘違い…だったのかぁ。


「……………」


自意識過剰な自分が恥ずかしくなり、あたしはシュンと赤くなった。



あたしはひー君の斜め後ろを歩きながら、指でゴシゴシとグロスを拭き取る。


そしてそのまま、唇に触れた。


やっぱりあたし、魅力ないかなぁ…


キスだって…最初にして以来もう3ヶ月してない。


ひー君はあたしとキスしたいとか思わないのかな?


やっぱり…あたしばかりひー君を好きなのかな。


あたしはひー君の背中を盗み見た。


やっと追い付いたと思ったのに…


全然まだ遠い、ひー君の背中。


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