欲望チェリ-止まらない心
ひー君はすごく優しい。


だからこんな風に感じるのは、きっとあたしのワガママだ。


他の女の子がこんな悩みを聞いたら…きっと怒るよね。


だけど、


ひー君はどのくらいあたしを好きなのかな?


そう思ってしまう。


ひー君が大好きだからこそ、自分とひー君の好きの差が苦しくて。


ねぇ、ひー君。


あたしのどこが、好き?


あたしに魅力、感じてる?


あたしはひー君が笑うだけで、こんなに胸がきゅんとして苦しくなっちゃうんだよ…


ねぇ、ひー君。










そして気付くと、あっという間にあたしの家の前についていた。



「三咲。また明日ね」


ひー君は足を止めてこちらを見た。


「あ、うんっ…!送ってくれてありがとう!」


あたしは反射的にニコッと笑う。


本当は…もう少しひー君といたい。


だけど…そんなワガママ言えない。


だってもうこんなに真っ暗だし



それに忙しいひー君があたしの為に放課後、駆けつけてくれた。


それだけで、充分だから…。




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