黒猫は野良猫★
「玖音、どうするの?」
「浬音が無くさないように、してやる」
玖音は自分の首につけているネックレスを外すと、そのネックレスにリングを通した。
「あっち向いてろ」
「うん」
僕が言われた方を向くと、僕の首に少しだけ冷たい感覚を感じた。
「いいぞ」
僕は自分の首に触れた。
僕の首には、玖音のネックレスに通ったリングがあった。
「おぉ、いい考えだな。龍雅兄」
浪ちゃんは感心しながら、僕の首をみていた。
「ありがとう、玖音」
「どういたしまして」
玖音は優しく、僕の頭を撫でた。