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それから高弘は毎日会あっている。



高弘は私を色んなところに連れて行ってくれた。


「もしもし。朱莉。」


「今から向かえに行くから外に出てて。」


「うん。わかった。」



あたしは時計を見る。




12時10分



{40分くらいにくるかな。}

{高弘は大の遅刻魔で今から行くと言って30分はかかる。}

{時間通り来たことがない。}



あたしはすぐ外にでず


タバコに火をつけて時間を計りはじめた。


だいたい1本吸うのに3分とちょっと。


少し休憩して、次に火をつけるまで2分とちょっとかかる。



だから6本目を吸い終わったらそとにでよう。


{これが高弘を待つまでのちょっとしたゲーム。}



あたしは、6本目に火をつけると、タバコをくわえたまま外にでた。



火を消し、灰皿をポケットにしまうと



まぶしいライトが目にはいった。

[ごめ~ん。]



高弘はあわてて私にかけよる。



[ごめん。大丈夫?寒くない?]


夏、目前とはいえ真夜中は冷える。


{大丈夫だよ。}


[ずっとここにいたの?]


{すぐに来るって言ったから。}


心の中で笑った。



[本当にごめんね。]


あはは。


[どうした?]


{ううん。なんでもない。}


あたしはこのちょっとしたイタズラが大好きだった。

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