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タララ~



ケータイが鳴った。


「もしもし佐伯です」



『もしも~し。俺秋恵の友達の森山で~す』


『秋恵から話し聞いてます?』



「あ、さっきメールが来てたけど」

{早速かけてきたよ。
すごいな}


『ならよかった~。今電話大丈夫?』



「ダメじゃないけど」


『なら大丈夫ってことだよね。』



{なんてポジティブシンキングなやつなんだ。}




「俺、森山高弘。20才。会社員で~す。」


「あ、うん」



高弘はハイテンションでべらべらとしゃべりはじめた。



あたしはこのどう考えても非常識男の話しに

なぜか耳をかたむけていた。



高弘は1時間近く話し続けた。



『あ、ごめんね。長い時間つきあわせちゃって。またメールでもしてね。』

「あ、うん」

《ピ》

電話を切った。


あはは。なんだあの子



なんだかすごく笑えてきた。



あはは。いきなり電話してきて。あはは。



あたしはお腹を抱えて笑った。



あはは。



[こんなに笑ったのは久しぶりだ」



それが私と高弘の出会いだった。
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