STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
結局あたしはのがれること
なんて出来ず、彼の与える
全てを全身で受け入れる。



それを感じながら、あたしは
やっぱり和樹のことを
考えずにはいられなかった。
那智には悪いけど。



でもそれは和樹のことが
頭にあるからじゃなくて――

那智にこうして触れられる
時間が、和樹のそれとどれ
だけ違うかっていうのを、
痛感せずにはいられないから。



――同じ行為。だけど
あたしの体が感じる喜びは、
こんなにも違う。



那智の指先が触れるだけで
あたしは泣きそうなほど
嬉しくなって、だけど
同時にものすごく苦しくなる。


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