STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「ウン。

でね、那智はなんかすごい
大事な仕事を抜け出してた
らしくて。

携帯に怒りの電話がバン
バン入ったから、仕方なく
一度戻ったの」



「……………」



そうだよね。


今日はリサイタルの
打ち合わせだって言ってた。



そんな大切な仕事を抜け
出して、那智はあたしの
元に駆けつけてくれたんだ。



「…………っ」



目頭が熱くなって、涙が
あふれそうになる。


だけど舞さんの前で泣く
のは恥ずかしくて、必死で
我慢した。



舞さんはフッと吐息の
ような笑い声をもらして、


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