STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「その1年後にオレは家を出た。

高瀬家とは縁を切って、
ある音楽家の家に弟子入り
したんだ」



「そっか………」



―――知らなかった。



那智も、あたしと同じ。



あたしと同じように、
家を飛び出した捨て猫
だったんだ……。



「父親も兄貴も大嫌いだった。

一流病院の一家だって
ことが二人をこんなふうに
したなら、いっそ病院ごと
なくなればいいって、
昔から思ってたんだよ」



そう言って那智は深い
ため息をついた。


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