*初恋*
私は胡桃の言うとおり
外に出てドアを見てみた。
ドアにはプレートが掛かっていて
そこには『close』の文字。
「もしかして今日って……」
私が中に入ってつぶやいた。
すると、胡桃は得意げに
ピースサインをして
いたずらが成功した
子供みたいな満面の笑みで
「そうっ!
定休日ーっ!」
そう言った。
私は当然の疑問を
口にする。
「なんで私たち
定休日のお店に
お邪魔してるのかな?」
「それには事情がありまして……」
そう言って
胡桃は、また私の腕を引っ張り
今度は店の奥まで入って行った。
店の奥には部屋があって
ほんのり明かりがついていた。
そして甘い香りが漂っている。
「美沙稀さーんっ!
いつまで寝てるんですかーっ?
好い加減起きて下さーいっ!」
胡桃はおっきな声でそういうと
ずかずか部屋に乗り込んで行った。