可愛いあの子は危険生物<短>


見ての通り、俺たちは直視するのも堪え難いいちゃつきぶりを披露しているわけで、それとイコールでつながるのが…るるかの変態ぶりも漏れ無く披露されるということ。


つまり俺たち、なんかもう嫉妬とかそんな対象には既に見られず、どちらかといえば、面白がられたり呆れられたりすることが専ら多くなってしまったのだ。


『新君可愛いっ!』


ついこのあいだまでは、目立たない凡人だった俺が、今や学校のアイドルの彼氏。
この現状についていくのが正直やっとで。
それに加えて、そのアイドルがくせ者だったなんて。

俺の学校生活は、一転してあかるくなった。

…騒がしくなった…とも言うべきなのだか。


でもそれが不思議と、煩わしくはなくて。


俺は結局この変態っ子が、好きで好きでたまらないんだ。


仕方が無いからそれを認めて、俺の変態もお披露目しちゃっていいってことにしよう。


「るるか、今日家おいで?」

『へ?…う、うん…』

俺が耳元で言った言葉に含まれた意味を理解したるるかは急に大人しくなって、頬を赤らめた。



こんな可愛い生物、愛さない方が無理でしょう。



『ゴムあるの?」

「ばっ!声でかい!!」


この後俺が、野獣のように見られたのはいうまでもなく。






まぁ変態同士、仲良くやって行きましょう。



ーENDー






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