【短】だいきらいなあなた
行為が終わって疲れ果てたあたしに、ユーゴがブランケットをかけて立ち上がった。
「………」
ほんの小さな、小さなものだったけれど。
ユーゴがため息をついた。確かに。
涙が溢れた。
思いっきり、思いっきり、泣きたい衝動。
けれどあたしは必死に押し殺す。
…ダメじゃん。
ため息は5メートルは離れてから吐いてよ。
1メートル未満じゃ、聞こえちゃうでしょ?
きれいに別れたいんだったら、
自然消滅狙ってるなら、通してよ。
ばかやろう。