エールミー!



・・・ん…?なんか、体が熱いような…、



頬に手をあてるとほんのり暖かかった


あれ?まだ春だし、そんな暑くないんだけどな…、風邪かな?




それより、お礼いわないと…

「あの、ありがとうございます…」


頭を下げた




・・・私ってこんな女の子らしい話し方だっけ…?
前はもっと、ハキハキした喋り方だったような




ちらっと、彼の方をみる。



なにも言わないまま、ただ景色を眺めていた。

でも、…本の少し、こくんと頷いたような…




真っ黒な瞳からはなにも読み取れない


昔から人とかかわらなかったから、
人の仕草や行動で何を考えているとか
どんな心情なのかも、全然わからない



結局その場はなにも話すこともなく(話しかけられなかった)
電車を降りて、学校に向かった





今思えば
名前でも聞いとけば良かったなと悔いてみる




いつの間にか
さっきまでの気分の悪さも吹っ飛んでいた



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