慟哭の彼方
今回の依頼、どうもありがとう。
あなたに依頼された絵だが、ようやく完成した。
お待たせして申し訳ない。
郵送すると絵が痛む可能性があるので、すぐに店まで取りに来てもらいたい。
第一印象から少しもぶれることのない、無駄な言葉が一切ない文面だった。
その紙を無造作にポケットにしまいこみ、彼は走り出す。
頭の中にループする映像がある。
途絶えることなく巡り続ける場面がある。
――お前みたいな友達がいてよかったよ。
もうあの日の罪悪感も、消えるはずだ。
そうして俺は、楽になれるはずだ。