きゅんきゅん同盟



私の大好きな笑顔をくれた陸に、思わず言っちゃったんだ。




「もう一回して。」





陸は、駄々をこねる娘をあやすように、優しく私のおでこに触れた。




そして、



「今日だけは特別な。俺のせいだからお詫び…!!」




おでこに長いキスをくれた。



生徒だなんてこと忘れてしまっていた。


年下だってことも、ここが保健室だってことも…




全部頭から抜けていた。




今、目の前にいる大好きな人が私だけを見てくれていることが嬉しくて、幸せで…



大好きって叫びたい気分。




ポーっと陸に見とれる私を見て、陸はあきれたように笑った。



「ばーか!あんまり見つめると穴あくだろ!!」


つないだままの手がとても温かい。



ずっとこうしていたい。

でも、ダメなことなんだよね。



笑っていた陸の表情が、今はとても寂しそうに見える。



ころころ変わる表情に、私のドキドキは激しくなる。





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