きゅんきゅん同盟
第30章(きゅんきゅんな未来へ)


そこには、大好きな陸の姿があった。


校門にもたれて、ポケットに手を入れて、顔を斜めにして、生意気に立っていた。



「お疲れ!!走んなくてもいいのに。そんなに俺に会いたかった?」



陸は、さり気なく私の重い荷物を持ってくれた。


きゅん…



「また会えたね、陸。」



「おう!!なぁ、この手紙教室に貼っていい??」



そう言って、私の書いた『大好きだよ』ってメッセージの書かれた手紙を私の顔の前でピラピラと揺らす。



「もう!!ばか!!」



陸の背中を叩いた。



「じゃ、一緒に体育館裏でイイコトしよっか?!」



そう言いながら、陸は私に何かを手渡した。


ノートの切れ端にケータイ番号と、『俺も大好き』の文字。





< 254 / 258 >

この作品をシェア

pagetop