ふわり、ひらり
昇降口で、望月くんとはお別れ

前にも聞いたけど、望月くんは3年生、私は2年生

望月くんは、先輩


望月くん、なんて言わない方がいいのかな

望月さん?、望月先輩??

ぬんぬんと考えていると、懐かしい教室につく

ぐっと歯を食いしばり、ドアをがらりと開ける


「ぉ、おはよ!」


「ぁ、雪乃ちゃん。体大丈夫なんだ?」

「おー、来たんだ、おはよ」


「ぅ、うん、おはよ」


少しがっかりした

さっきの望月くんと同じように、私をもてなしてくれるなんて、思ってはいなかった

だって学校に行ける日も少ないから、もちろん友達はいない


望月くんには、お見舞いに来てくれるお友達がいて、あんな風に歓迎されて・・


羨ましいな、なんて思いながら、開いている自分の席に着席した
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