SWEET BUTTERFLY
私が大翔の腹のうちを読めても


私に感心の無い大翔が私の腹のうちを読めるわけがない。


千歌を膝に抱えながらテレビを見る彼の横顔を見て、思わずニヤけてしまう。


大翔め…


私の魂胆も知らずにバカな男ね…




二人が寝静まった深夜、もう一度パソコンと向き合いダイエット食品を眺める。



『今なら三ヶ月分が半額!送料が無料!』


「マジで?そんな安くしちゃって大丈夫なの?

随分、景気がいいわね…」


夜中の独り言さえ気にならなくなった専業主婦。


ブームだったはずの懸賞もいつの間にか忘れ去られてしまった数日後、面接合格の連絡が入った。




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