SWEET BUTTERFLY


「小関君はすぐに私をおだてるんだからっ」


「おだててないですって!」


髪をくしゃりと掻きあげて君が困ったように笑うから


そんな仕草を可愛いだなんて思ってしまう不謹慎な私がいる。


「小関君はバイトの女の子に人気あるみたいだよ?」

「…若月さんは妬きもちやいたりする?」


「…まさか。」


悪戯に笑った私に口を尖らせる彼。


年下で、積極的で


幼い愛の形を見せてくれる彼といると


二人でいる時間だけは、嫌な事を忘れさせてくれる。


これが私の本当の日常だったなら…


こんなにくすぐったい気持ちでいつも満たされるのに…


ちらっと盗み見た横顔


バッチリ目が合って恥ずかしくなる。


< 99 / 200 >

この作品をシェア

pagetop