鎧―キミヲ守ル―
「何や、いきなり!!」



不意打ちで、危険と隣り合わせの私の動きを受け止めながらも慌ててる聖に紙を見せる。

持つ手がブルブルとわざとらしい位に震えてる私を下ろし、自身で持ち直す聖の眉間に縦に伸びたシワが浮かぶ。

瞬斗たちも覗き込むも、聖との温度差は激しい。



「……あいつ、ぜってぇ殺す…」



「これぞ、スパイやんな?」



「スパイなんて。んなカッコいい言葉は似合わん存在や」



怒り剥き出しの聖のオーラに、クラスの連中は息を飲んでる。

下手に触れたら殺られてしまう。
< 209 / 210 >

この作品をシェア

pagetop