校舎の中で
廊下に出るとずいぶんと人がいない


きっともうみんな部活へ向かったのだろう


懐かしい記憶


俺も高校時代は部活熱心で


授業中も部活しか考えてなかたな・・・


俺はバスケ部だった


あのボールの音


バッシュの音


何もかもが俺の熱い熱い青春時代だ




高校教師をしてると学生時代をよく思い出すんだよな



もう決して戻ることはない


なんか悲しいけど


それが大人になることなのかもな



俺は廊下を走りながら校庭で部活をしている生徒を見ながら思った






数研のドアを開ける


軽くまわりを見るが


玉木の姿が見当たらない


帰った?



そんなはずはない


特にあいつに限っては



中に入ってよく見た


……


ソファーで気持ちよさそうに寝てるあいつの姿が目に入った



と思ったが近ずくと



泣いてる・・・?



玉木は涙を流して苦しそうに寝ていた




俺は何も考えずそっと玉木の頭を撫でる



お前はどんな夢を見ているんだ?



辛いのか?


そんな思いを込めてやさしく


壊れ物を扱うかのように



そっとそっと



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