結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》
「…あんなに必死になるお前…今まで…見たコトなかったよ」



「…俺の飲むはずだった薬物入りのワインを飲んで…中毒起こしたんだ…」



「・・・お前…またやばいコトに足を突っ込んだのか?」



「…まあな~。俺がキケンな目に遭うのは…茶飯事だけど。自分のせいで他人がキケンな目に遭うなんて初めてだ…」



こんなにも…身を裂かれるような思いを抱いたのは初めて。
自分のせいで、杏里は命のキケンに晒されて、苦しい目に遭った。


「俺と一緒に居たら…杏里は…またキケンな目に遭うかもしれない。一人にしていたら、他人の罪を被せられてしまうかもしれない。どうすればいい?真。教えてくれ」



自分では何もキメられなかった。

全く事情の分からない真に意見を求めるのは間違ってるが…


誰かに何か言われないと今の俺は…前に進めなかった。
< 155 / 207 >

この作品をシェア

pagetop