あなたに出会えて

「先生居るー?」

 休み時間のがやがやと賑わっている中、放った先輩の声はよく聞こえた。

「えっ?なんであいつ先輩と?」

「てか、なんであんなに先輩がいるの?」

 小声で話す誰かの声が聞こえた。

「はいはい、一体なんの御用かしら?」

 先生が目の前に現れた。

「あら、西野さん。さっきの授業はどこに行ってたの?」

「えっと、あの」

「そのことで来たんだけどさ、この子こいつとぶつかっちゃって、こいつのコンタクト吹っ飛んじゃったんだよ」

 そう言って、優奈先輩を指差す。この時やっと掴まれていた手が離された。
< 164 / 226 >

この作品をシェア

pagetop