あなたに出会えて

「全く。西野さん、次からはきちんと報告してね。先生たちで対処するから」

「はい。すみません」

 そんな会話をしていると、次の時間の予鈴が鳴った。

「じゃ、席ついて。はいっ、授業始めるよー」

 自分の席に戻り、椅子を引いた瞬間無数の消しゴムのカスが乗っていた。

「うっ」

 思わず驚いて声が出た。

「どうしたの?西野さん」

「あっ、なんでもないです」

 素早く払い除けて着席した。
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